目次
- はじめに
- 2022年に書いた記事まとめ(全80本)
- 1月(ヘーゲル世界史、バウムガルテン美学、読書前ノート)
- 2月(読書前ノート、ヘーゲル抽象法)
- 3月(数学、読書前ノート、ヘーゲル世界史)
- 4月(執筆なし)
- 5月(フォイエルバッハ『将来の哲学の根本命題』)
- 6月(社会契約論、共産党宣言、読書前ノート)
- 7月(共産党宣言、自民党改憲草案、ヘーゲル家族)
- 8月(マルクス資本論、読書前ノート、ヘーゲル家族論)
- 9月(ヘーゲル『エンツュクロペディー』、ベンヤミン『暴力批判論』、ヴィトゲンシュタイン『論理哲学論考』)
- 10月(デリダ『弔鐘』)
- 11月(ヘーゲルと医学、フーコー「社会医学の誕生」)
- 12月(ジョン・ロック、フィリップ・アリエス、Hobbes)
- おわりに
はじめに
今回は2022年の一年間にこのブログで書いた記事を振り返ってみたいと思います。
今年はあんまり研究が進んだという実感はないのですが、なんと80本の記事を出していました。「塵も積もれば山となる」の諺通り、これだけの量となると、一応仕事の傍らとはいえ、自信を持って研究していたと言えるのではないでしょうか。
2022年に書いた記事まとめ(全80本)
1月(ヘーゲル世界史、バウムガルテン美学、読書前ノート)
1月はヘーゲル『法の哲学』の「世界史」に取り組んでおりました。ちょうどこの頃、『岩波講座 世界歴史』(岩波書店)が刊行開始されたところでした。
仕事が忙しく書けなくなっていたところ、「読まなくてもとりあえず書けばいい」という逆転の発想で「読書前ノート」という企画を開始しています。
2月(読書前ノート、ヘーゲル抽象法)
2月はほとんど読書前ノートですが、ヘーゲル『法の哲学』の「抽象法」にも少し取り組みました。
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前田鎌利『課長2.0 リモートワーク時代の新しいマネージャーの思考法』(ダイヤモンド社、2021年)
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蛯谷敏『レゴ——競争にも模倣にも負けない世界一ブランドの育て方』(ダイヤモンド社、2021年)
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イアン・ハッキング『数学はなぜ哲学の問題になるのか』(金子洋之・大西琢朗訳、森北出版、2017年)
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3月(数学、読書前ノート、ヘーゲル世界史)
3月は「〈哲学〉と〈数学〉の関係」に関心を持っていました。その為、数学史の文献を本屋で探したりしておりました。
4月(執筆なし)
3月末に引っ越しをしており、4月は勤務地が異動になった為、新たな環境に適応するのに精一杯で、家にも帰れずホテル暮らしで何も書く余裕がありませんでした。
5月(フォイエルバッハ『将来の哲学の根本命題』)
5月は引っ越し関連で購入したものと、フォイエルバッハ『将来の哲学の根本命題』について書いています。僕が本当に考えたいのは、フォイエルバッハが「男性原理」と「女性原理」と二元論的に表現したところの意義です。女性学と男性学の発展が著しい現代からみて、フォイエルバッハのいう「将来」もまた時代の制約による限界をもっていたという点を明らかにしたいと考えています。が、このペースで取り組むと10年ぐらいかかるかもしれません。私がいた神奈川大学図書館の書庫にはフォイエルバッハ全集があり、『キリスト教の本質』なんかを学部生の時に貪るように読んだ記憶があります。そのうち『神統記』や『ピエール・ベール』なんかも取り上げたいです。
6月(社会契約論、共産党宣言、読書前ノート)
6月には初めて私は『共産党宣言』について書きました。私は的場昭弘先生のゼミ出身者であり、『共産党宣言』について書くなどということは、おいそれと簡単にはできませんでした。何より的場先生は私が学部生のときに『新訳 共産党宣言』を出されており、一応の文献をみておかねば迂闊なことは書けませんでした。が、ついに書いてしまいました。
7月(共産党宣言、自民党改憲草案、ヘーゲル家族)
7月には安倍晋三氏殺害事件を受け、自民党「改憲草案」批判を書きました。
ヘーゲル『法の哲学』の「家族」論について少し書き進めました。
8月(マルクス資本論、読書前ノート、ヘーゲル家族論)
あと小松原織香『当事者は嘘をつく』の書評を書いています。のちに読者の方に感想をいただきました。
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- ジョルジョ・アガンベン『身体の使用 脱構成的可能態の理論のために』(上村忠男訳、みすず書房、2016年)
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- 小松原織香『当事者は嘘をつく』(筑摩書房、2022年)
9月(ヘーゲル『エンツュクロペディー』、ベンヤミン『暴力批判論』、ヴィトゲンシュタイン『論理哲学論考』)
9月にはヴィトゲンシュタイン『論理哲学論考』に取り組みました。私がヴィトゲンシュタインについて書いているということが、私にとって驚きであります。専門分野でない私がヴィトゲンシュタインについて書くというのは、なんとなく他人の畑にずかずかと入っていくような感じですよね。
10月(デリダ『弔鐘』)
10月にはジャック・デリダ『弔鐘』に取り組みました。そもそも私が『弔鐘』という訳の分からない著作について書くということ自体が、私にとって驚きです。ただ、もともと興味はあったので、いつかは取り組むことになったでしょう。
11月(ヘーゲルと医学、フーコー「社会医学の誕生」)
11月はヘーゲルと医学、そしてフーコー「社会医学の誕生」を読んでいます。この頃から何か私の趣向が変わっているような気がします。
12月(ジョン・ロック、フィリップ・アリエス、Hobbes)
12月はまだ今月のことなので、客観的に書くことが難しいですが、ジョン・ロックに取り組もうと思い立ちました。英語でホッブズについて書いてますね。
おわりに
仕事で忙しい中で、自分なりに大いに挑戦した一年でありました。特にマルクス『共産党宣言』、ヴィトゲンシュタイン『論理哲学論考』、ジャック・デリダ『弔鐘』の三冊に取り組んだことは自分で自分を高く評価したいです。
お読みいただいた皆様本当にありがとうございました。拙い文章ばかりですが、また来年もどうぞよろしくお願いいたします。