まだ先行研究で消耗してるの?

真面目に読むな。論理的に読むな。現実的なものは理性的であるだけでなく、実践的でもある。

2020-01-01から1年間の記事一覧

2020年にこのブログに書いた記事を振り返る

目次 はじめに エッセイ アニメ批評 古典についての覚書 ホッブズ『リヴァイアサン』覚書 スピノザ『エチカ』覚書 ヴィーコ『新しい学』覚書 ルソー『社会契約論』覚書 ルソー『言語起源論』覚書 アダム・スミス『国富論』覚書 ヘーゲル『精神現象学』覚書 …

ヘーゲル『法の哲学』の関連図書

目次 はじめに ヘーゲル『法の哲学』の関連図書 加藤尚武『ヘーゲルの「法」哲学』青土社 S・アヴィネリ『ヘーゲルの近代国家論』高柳良治訳、未來社 神山伸弘『ヘーゲル国家学』法政大学出版局 M・リーデル『ヘーゲル法哲学その成立と構造』福村出版 佐藤康…

ホッブズ『リヴァイアサン』覚書(5)

目次 ホッブズ『リヴァイアサン』(承前) 序説(承前) 本書の構成 文献 sakiya1989.hatenablog.com ホッブズ『リヴァイアサン』(承前) 序説(承前) 本書の構成 この人工的人間の本性を叙述するために、私は、 第一に、それの素材 Matter と製作者、それ…

ホッブズ『リヴァイアサン』覚書(4)

目次 ホッブズ『リヴァイアサン』(承前) 序説(承前) 人間の機構に擬えられし政治概念 文献 sakiya1989.hatenablog.com ホッブズ『リヴァイアサン』(承前) 序説(承前) 人間の機構に擬えられし政治概念 そして、そのなかで、主権 Soveraignty は全身体…

ホッブズ『リヴァイアサン』覚書(3)

目次 ホッブズ『リヴァイアサン』(承前) 序説(承前) ホッブズの合理的な「自然」観 近代的な「国家」概念としての「リヴァイアサン」 なぜホッブズは「リヴァイアサン」という呼び名を「国家」概念に与えたのか 文献 sakiya1989.hatenablog.com ホッブズ…

ホッブズ『リヴァイアサン』覚書(2)

目次 ホッブズ『リヴァイアサン』 序説 「自動機械」の政治哲学への応用 自然という技術と人間の技術 文献 sakiya1989.hatenablog.com ホッブズ『リヴァイアサン』 序説 「自動機械」の政治哲学への応用 まずは「序説」から見ていこう。 自然(神がそれによ…

書籍を出版社から直接購入してみた

目次 はじめに コロナ禍で直接注文できるようになった 在庫僅少本フェア開催中 追伸 はじめに リチャード・タック著『トマス・ホッブズ』(田中浩・重森臣広訳、未來社、1995年)を出版社である未來社から直接購入してみました。 www.miraisha.co.jp 購入 pi…

ホッブズ『リヴァイアサン』覚書(1)

目次 はじめに 『リヴァイアサン』のタイトルについて 文献 はじめに 本稿では,トマス・ホッブズ(Thomas Hobbes, 1588–1679)の主著『リヴァイアサン』(Leviathan, 1651)を読む. sakiya1989.hatenablog.com sakiya1989.hatenablog.com 『リヴァイアサン…

ホッブズ『リヴァイアサン』三つの初版:ヘッド・ベア・オーナメント

目次 はじめに 『リヴァイアサン』初版における三つの異版 ヘッド版(真正版)とその異刷 ベア版(海賊版) オーナメント版(海賊版) おわりに 文献 はじめに 今回はホッブズ『リヴァイアサン』(Leviathan, 1651)初版における三つの異版について見ていき…

『リヴァイアサン』の口絵——トマス・ホッブズとアブラハム・ボス

目次 はじめに ホッブズ『リヴァイアサン』の口絵 口絵の図像学と記憶術 アブラハム・ボスの作品 文献 はじめに 今回は「『リヴァイアサン』の口絵——トマス・ホッブズとアブラハム・ボス」というタイトルで書きたいと思う。 ホッブズ『リヴァイアサン』の口…

スティーヴン・シェイピン+サイモン・シャッファー『リヴァイアサンと空気ポンプ』覚書(1)

目次 はじめに ホッブズとボイル 文献 はじめに スティーヴン・シェイピン+サイモン・シャッファー『リヴァイアサンと空気ポンプ:ホッブズ、ボイル、実験的生活』(吉本秀之監訳、柴田和宏+坂本邦暢訳、名古屋大学出版会、2016年)という本を買いました。…

アダム・スミス『国富論』覚書(1)

目次 はじめに アダム・スミス『国富論』 序論および本書の構想 政治経済学的な単位としての「ネイション」 文献 はじめに 本稿ではアダム・スミス『国富論』(大河内一男監訳,中央公論新社)を読む. 書店に行くと経済学のコーナーにはアメリカの経済学の…

〔翻訳〕デステュット・ド・トラシー『観念学要論』(8)

目次 デステュット・ド・トラシー『観念学要論』第二版(承前) 第一部 固有の意味での観念学(承前) イントロダクション(承前) 文献 sakiya1989.hatenablog.com デステュット・ド・トラシー『観念学要論』第二版(承前) 第一部 固有の意味での観念学(…

〔翻訳〕デステュット・ド・トラシー『観念学要論』(7)

目次 デステュット・ド・トラシー『観念学要論』第二版(承前) 第一部 固有の意味での観念学(承前) イントロダクション(承前) 文献 sakiya1989.hatenablog.com デステュット・ド・トラシー『観念学要論』第二版(承前) 第一部 固有の意味での観念学(…

〔翻訳〕デステュット・ド・トラシー『観念学要論』(6)

目次 デステュット・ド・トラシー『観念学要論』第二版(承前) 第一部 固有の意味での観念学(承前) イントロダクション(承前) 文献 sakiya1989.hatenablog.com デステュット・ド・トラシー『観念学要論』第二版(承前) 第一部 固有の意味での観念学(…

〔翻訳〕デステュット・ド・トラシー『観念学要論』(5)

目次 デステュット・ド・トラシー『観念学要論』第二版(承前) 第一部 固有の意味での観念学(承前) イントロダクション(承前) 文献 sakiya1989.hatenablog.com デステュット・ド・トラシー『観念学要論』第二版(承前) 第一部 固有の意味での観念学(…

フーコー『言葉と物』覚書(1)

目次 はじめに フーコー『言葉と物』 序 フーコーの「笑い」 「我々」の思考を揺るがす「他なる思考」 文献 はじめに 本稿ではミシェル・フーコー『言葉と物』(渡辺一民・佐々木明訳、新潮社)を読む。 フーコーの『言葉と物:人文科学の考古学』(Les Mots…

いかにして過去のコンプライアンス違反と共存するか——『炎炎ノ消防隊』にみる組織論

目次 はじめに コンプライアンス違反のモデルケースとしての『炎炎ノ消防隊』 いかにして過去のコンプライアンス違反と共存するか おわりに はじめに 今回は「いかにしてコンプライアンス違反と共存するか——『炎炎ノ消防隊』にみる組織論」というタイトルで…

〔翻訳〕デステュット・ド・トラシー『観念学要論』(4)

目次 デステュット・ド・トラシー『観念学要論』第二版(承前) 第一部 固有の意味での観念学(承前) イントロダクション(承前) 文献 sakiya1989.hatenablog.com デステュット・ド・トラシー『観念学要論』第二版(承前) 第一部 固有の意味での観念学(…

〔翻訳〕デステュット・ド・トラシー『観念学要論』(3)

目次 デステュット・ド・トラシー『観念学要論』第二版(承前) 第一部 固有の意味での観念学(承前) イントロダクション(承前) 文献 sakiya1989.hatenablog.com デステュット・ド・トラシー『観念学要論』第二版(承前) 第一部 固有の意味での観念学(…

〔翻訳〕デステュット・ド・トラシー『観念学要論』(2)

目次 デステュット・ド・トラシー『観念学要論』第二版(承前) 第一部 固有の意味での観念学(承前) イントロダクション(承前) 文献 sakiya1989.hatenablog.com デステュット・ド・トラシー『観念学要論』第二版(承前) 第一部 固有の意味での観念学(…

〔翻訳〕デステュット・ド・トラシー『観念学要論』(1)

目次 はじめに デステュット・ド・トラシー『観念学要論』第二版 第一部 固有の意味での観念学 イントロダクション 文献 はじめに かつて私は大井赤亥さん(政治思想史・政治家)に次のようにTweetしたことがあった。 「イデオロギーという言葉の原義は「虚…

内閣総理大臣による「日本学術会議」新会員任命不履行事件について

はじめに 今回は「内閣総理大臣による「日本学術会議」新会員任命不履行事件について」というタイトルで書きたい。 最初に断っておくが、私は仕事をしている身であるから、この事件についてきっちり書く余裕がない(なので、まずはざっくりと概要を書き上げ…

〔翻訳〕ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(11)

目次 ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、および諸事物の価値について(承前) ある商品から別の商品への転化、そして貨幣 文献 sakiya1989.hatenablog.com ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前…

〔翻訳〕ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(10)

目次 ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、および諸事物の価値について(承前) 商品の価値と用途 文献 sakiya1989.hatenablog.com ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、および諸事物の価…

〔翻訳〕ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(9)

目次 ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、および諸事物の価値について(承前) 「内在的効能」の普遍性 文献 sakiya1989.hatenablog.com ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、および諸事…

〔翻訳〕ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(8)

目次 ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、および諸事物の価値について(承前) 「価値」と「効能」、あるいは「交換価値」と「使用価値」 文献 sakiya1989.hatenablog.com ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関す…

〔翻訳〕ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(7)

目次 ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、および諸事物の価値について(承前) 諸事物の価値は何によって決まるか 文献 sakiya1989.hatenablog.com ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、…

〔翻訳〕ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(6)

目次 ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、および諸事物の価値について(承前) 価値は何によって変化するか 文献 sakiya1989.hatenablog.com ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、および…

〔翻訳〕ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(5)

目次 ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、および諸事物の価値について(承前) 古代の神話のうちに見いだされし重商主義 文献 sakiya1989.hatenablog.com ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前)…