まだ先行研究で消耗してるの?

真面目に読むな。論理的に読むな。現実的なものは理性的であるだけでなく、実践的でもある。

フーコー『言葉と物』覚書(1)

目次 はじめに 序 文献 はじめに このシリーズではミシェル・フーコー『言葉と物』(渡辺一民・佐々木明訳、新潮社)を読んでいきたい。 筆者はフーコーの著作に何度かチャレンジしてみたが、解説書を読むのとは異なり、すんなり理解することが困難であった…

いかにして過去のコンプライアンス違反と共存するか——『炎炎ノ消防隊』にみる組織論

目次 はじめに コンプライアンス違反のモデルケースとしての『炎炎ノ消防隊』 いかにして過去のコンプライアンス違反と共存するか おわりに はじめに 今回は「いかにしてコンプライアンス違反と共存するか——『炎炎ノ消防隊』にみる組織論」というタイトルで…

〔翻訳〕デステュット・ド・トラシー『観念学要論』(4)

目次 デステュット・ド・トラシー『観念学要論』(承前) 第一部 本来的な意味でのイデオロジー(承前) イントロダクション(承前) 文献 sakiya1989.hatenablog.com デステュット・ド・トラシー『観念学要論』(承前) 第一部 本来的な意味でのイデオロジ…

〔翻訳〕デステュット・ド・トラシー『観念学要論』(3)

目次 デステュット・ド・トラシー『観念学要論』(承前) 第一部 本来的な意味でのイデオロジー(承前) イントロダクション(承前) 文献 sakiya1989.hatenablog.com デステュット・ド・トラシー『観念学要論』(承前) 第一部 本来的な意味でのイデオロジ…

〔翻訳〕デステュット・ド・トラシー『観念学要論』(2)

目次 デステュット・ド・トラシー『観念学要論』(承前) 第一部 本来的な意味でのイデオロジー(承前) イントロダクション(承前) 文献 sakiya1989.hatenablog.com デステュット・ド・トラシー『観念学要論』(承前) 第一部 本来的な意味でのイデオロジ…

〔翻訳〕デステュット・ド・トラシー『観念学要論』(1)

目次 はじめに デステュット・ド・トラシー『観念学要論』 第一部 本来的な意味でのイデオロジー イントロダクション 文献 はじめに かつて私は大井赤亥さん(政治思想史・政治家)に次のようにTweetしたことがあった。 「イデオロギーという言葉の原義は「…

内閣総理大臣による「日本学術会議」新会員任命不履行事件について

はじめに 今回は「内閣総理大臣による「日本学術会議」新会員任命不履行事件について」というタイトルで書きたい。 最初に断っておくが、私は仕事をしている身であるから、この事件についてきっちり書く余裕がない(なので、まずはざっくりと概要を書き上げ…

〔翻訳〕ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(11)

目次 ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、および諸物の価値について(承前) ある商品から別の商品への転化、そして貨幣 文献 sakiya1989.hatenablog.com ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前)…

〔翻訳〕ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(10)

目次 ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、および諸物の価値について(承前) 商品の価値と用途 文献 sakiya1989.hatenablog.com ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、および諸物の価値に…

〔翻訳〕ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(9)

目次 ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、および諸物の価値について(承前) 「内在的効能」の普遍性 文献 sakiya1989.hatenablog.com ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、および諸物の…

〔翻訳〕ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(8)

目次 ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、および諸物の価値について(承前) 「価値」と「効能」、あるいは「交換価値」と「使用価値」 文献 sakiya1989.hatenablog.com ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する…

〔翻訳〕ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(7)

目次 ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、および諸物の価値について(承前) 物の価値は何によって決まるか 文献 sakiya1989.hatenablog.com ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、および…

〔翻訳〕ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(6)

目次 ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、および諸物の価値について(承前) 価値は何によって変化するか 文献 sakiya1989.hatenablog.com ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、および諸…

〔翻訳〕ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(5)

目次 ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、および諸物の価値について(承前) 古代の神話のうちに見いだされし重商主義 文献 sakiya1989.hatenablog.com ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) …

〔翻訳〕ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(4)

目次 ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、および諸物の価値について(承前) 「内在価値」の行方 文献 sakiya1989.hatenablog.com ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、および諸物の価値…

〔翻訳〕ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(3)

目次 ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、および諸物の価値について(承前) 人類は何によって区別されるか 文献 sakiya1989.hatenablog.com ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、および…

「価値」についての覚書

目次 はじめに ホッブズの「価値」論 文献 はじめに 以下では、これまでに「価値」という概念がどのように論じられてきたのかを、トマス・ホッブズ、アダム・スミス、カール・マルクスらの著作を通してみていきたいと思う。 ホッブズの「価値」論 ホッブズは…

〔翻訳〕ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(2)

目次 ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、および諸物の価値について(承前) 身体の諸欲求 精神の諸欲求 文献 sakiya1989.hatenablog.com ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(承前) 富、および諸物…

〔翻訳〕ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』(1)

目次 はじめに ニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究』 富、および諸物の価値について 文献 はじめに 以下ではニコラス・バーボン『より軽い新貨幣の鋳造に関する論究:ロック氏の貨幣の価値の引き上げについての考察に答えて』(Nicholas …

マルクス『資本論』覚書(6)

目次 「使用価値」と「商品体」 worth と value の語源学:ゲルマン語派とロマンス語派 「情報の非対称性」としての商品知識 第二版から削除された文言「人間的生活にとって」 文献 sakiya1989.hatenablog.com 「使用価値」と「商品体」 (1)ドイツ語版『…

マルクス『資本論』覚書(5)

目次 「物」はいかにして「有用」たり得るか 磁石の属性と磁極の発見についての科学史 マルクスによるバーボン批判:諸物に内在する「効力 Vertue 」と使用価値 『資本論』初版における強調(隔字体)の意義 文献 sakiya1989.hatenablog.com 「物」はいかに…

マルクス『資本論』覚書(4)

目次 〈手段〉としての「商品」 経済学者バーボン 文献 sakiya1989.hatenablog.com 〈手段〉としての「商品」 (1)ドイツ語版『資本論』初版 商品は、まず第一に、外的対象であり、その諸属性によって人間のなんらかの種類の欲望を満足させる物である。こ…

マルクス『資本論』覚書(3)

目次 「構成要素的な形式」としての個々の商品 ungeheure をどう解釈するか 市民社会から資本主義社会の分析へ 文献 sakiya1989.hatenablog.com 「構成要素的な形式」としての個々の商品 『資本論』第一部は次の文章から始まる。 (1)ドイツ語版『資本論』…

マルクス『資本論』覚書(2)

目次 第一部 資本の生産過程 『資本論』初版と第二版における篇章の区分けの違い 文献 sakiya1989.hatenablog.com 第一部 資本の生産過程 『資本論』第一巻は「第一部 資本の生産過程」に該当する。その「初版序文」において、続編の構成は次のように予告さ…

マルクス『資本論』覚書(1)

目次 はじめに 「資本」と「政治経済学」 タイトルにおける Zur の有無 『資本論』の翻訳者たち 文献 はじめに 先日Twitterで「資本」という語に言及したTweetを見かけた。詳細は割愛させていただくが、そのTweetの「気持ち」はわからなくもないが、その内容…

ヘーゲル『精神現象学』覚書(4)

目次 「哲学」と「解剖学」の違い 文献 sakiya1989.hatenablog.com 「哲学」と「解剖学」の違い さらにヘーゲルは「哲学」が他の分野とは異なる性質をもつ点について、「解剖学」を例にあげて説明する。 これに対して言われなければならないことがある。たと…

ヘーゲル『精神現象学』覚書(3)

目次 「仮象」としての「哲学」 文献 sakiya1989.hatenablog.com 「仮象」としての「哲学」 続けてヘーゲルは『なぜ「哲学的な著作」においては「序文」が不適切に見えるのか』その理由について述べている。 というのも、なにをどのように、哲学をめぐって「…

ヘーゲル『精神現象学』覚書(2)

目次 「序文」 「哲学的な著作」における「序文」の意義 文献 sakiya1989.hatenablog.com 「序文」 よく言われることだが、『精神現象学』には「序文 Vorrede 」と「序論 Einleitung 」がある。「序文」も「序論」もほとんど似たような言葉だが、「序文 Vorr…

ヘーゲル『精神現象学』覚書(1)

目次 はじめに 「学の体系」構想、サブタイトルとしての「精神現象学」 文献 はじめに このシリーズではヘーゲル『精神現象学』(熊野純彦訳、筑摩書房、2018年)を読む。 私が『精神現象学』を読み始めたのは、およそ十年前に遡ることができる。もともとヘ…

グレーバー『ブルシット・ジョブ』覚書(1)

目次 はじめに 本書の構成 文献 はじめに 今回は、ようやく日本で邦訳が発売されたばかりのデヴィッド・グレーバー『ブルシット・ジョブ』(岩波書店、2020年)を取り上げたい。 購入デヴィッド・グレーバー 2020『ブルシット・ジョブ』酒井隆史ほか訳、岩波…