まだ先行研究で消耗してるの?

全然ロジカルじゃない(!)書きたいことをひたすら書くブログです。ノンロジカルエッセイ。

ヴィーコ『新しい学』覚書(13)

目次 (承前)著作の観念 〈新しい批判術〉:ヴィーコとマルクス 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)著作の観念 〈新しい批判術〉:ヴィーコとマルクス 続いてヴィーコは「新しい批判術」という自身の方法について述べています。 さらに、ここで触れて…

ヴィーコ『新しい学』覚書(12)

目次 (承前)著作の観念 真のホメロスの発見とウァッロの三時代区分 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)著作の観念 真のホメロスの発見とウァッロの三時代区分 続きを読みます。 また、ホメロスの像がひび割れた台座の上に立っているのは、真のホメロ…

ヴィーコ『新しい学』覚書(11)

目次 (承前)著作の観念 口絵の光線と『新しい学』の叙述の順序 観念の原理と言語の原理 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)著作の観念 口絵の光線と『新しい学』の叙述の順序 次のパラグラフに移ります。口絵の左下の男性は「ホメロスの像」だとヴィ…

サイード『オリエンタリズム』覚書(6)

目次 (承前)序説(二) 〈オリエント〉の「オリエント化」におけるヘゲモニー関係 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)序説(二) 〈オリエント〉の「オリエント化」におけるヘゲモニー関係 前回このパラグラフに登場する「ヘゲモニー」概念を取り上…

サイード『オリエンタリズム』覚書(5)

目次 (承前)序説(二) サイードの〈オリエント〉とグラムシの「ヘゲモニー」 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)序説(二) サイードの〈オリエント〉とグラムシの「ヘゲモニー」 サイードが示す〈オリエント〉理解のための第二の留保条件は次のよ…

ヴィーコ『新しい学』覚書(10)

目次 (承前)著作の観念 ゼノンの運命論(宿命論)とエピクロスの原子論 〈私的なもの〉の表現としての「平面」と〈公的なもの〉の表現としての「凸面」 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)著作の観念 ゼノンの運命論(宿命論)とエピクロスの原子論 …

ヴィーコ『新しい学』覚書(9)

目次 (承前)著作の観念 祭壇と天 ヘラクレスの「火」 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)著作の観念 祭壇と天 続けてヴィーコは、どうして祭壇が地球儀の下にあるのかの理由を説明しています。 祭壇が地球儀の下にあってこれを支えていることについ…

ヴィーコ『新しい学』覚書(8)

目次 (承前)著作の観念 農耕の神サトゥルヌス(Saturnus) 「観念の一様性」と「共通感覚」 農耕の神クロノス(Κρόνος)と時間の神クロノス(Χρόνος) 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)著作の観念 農耕の神サトゥルヌス(Saturnus) 続きを読みま…

ヴィーコ『新しい学』覚書(7)

目次 (承前)著作の観念 「オリンピアード」と「時間の起源」 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)著作の観念 「オリンピアード」と「時間の起源」 ヴィーコは続けて古代ギリシアにおける「時間の起源」について述べています。 また、それはさらには時…

アドルノ『音楽社会学序説』覚書(1)

目次 はじめに 『音楽社会学序説』 文献 はじめに このシリーズではアドルノ『音楽社会学序説』(平凡社ライブラリー)を読みます。音楽思想史の一環として。 『音楽社会学序説』 そもそも『音楽社会学序説』(Einleitung in die Musiksoziologie)というタ…

ヴェイパーウェイブからシティポップへ——〈ノスタルジア〉としての音楽

最近、杏里「SHYNESS BOY」という曲が特に気に入っていて、スマートスピーカー(Google Home mini)からこの曲が流れると思わず体が反応することがわかる。この曲が収録されているアルバム『Timely!!』がリリースされた1983年といえば私が生まれるおよそ6年…

ルソー『社会契約論』覚書(8)

目次 (承前)第一編 (承前)第二章 最初の社会について グロチウスの事実に基づく推理の仕方 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)第一編 (承前)第二章 最初の社会について グロチウスの事実に基づく推理の仕方 グロチウスは、あらゆる人間の権力が…

ルソー『社会契約論』覚書(7)

目次 (承前)第一編 (承前)第二章 最初の社会について 家族とのアナロジーにおける政治社会 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)第一編 (承前)第二章 最初の社会について 家族とのアナロジーにおける政治社会 次のパラグラフを読む。 だから、家族…

ルソー『社会契約論』覚書(6)

目次 (承前)第一編 (承前)第二章 最初の社会について 家族から独立して「自己保存」を可能とする「理性」 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)第一編 (承前)第二章 最初の社会について 家族から独立して「自己保存」を可能とする「理性」 前回は…

ルソー『社会契約論』覚書(5)

目次 (承前)第一編 第二章 最初の社会について ルソーの家族論 〈家族-1〉における〈母親〉の欠如 〈家族-2〉における「約束」の契機 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)第一編 第二章 最初の社会について ルソーの家族論 ルソーは最初の社会は「家…

ルソー『社会契約論』覚書(4)

目次 (承前)第一編 第一章 第一編の主題 二つの喩え、二つの問い 「取り決め」に基づく「社会秩序」とその「権利」 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)第一編 第一章 第一編の主題 二つの喩え、二つの問い 第一章はルソーらしい美文によって表現され…

哲学史・思想史における〈男性中心主義〉の問題

目次 はじめに ブログ訪問ユーザーの男女比 時系列(縦棒グラフ) 2020年5月(円グラフ) 2020年1月(円グラフ) 2018年3月(円グラフ) ジェンダーバイアスによる〈思考の死角〉 哲学史・思想史における〈男性中心主義〉の問題 女性の手掛けた作品のうちに…

ヴィーコ『新しい学』覚書(6)

目次 (承前)著作の観念 ヘラクレスとネメアの獅子 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)著作の観念 ヘラクレスとネメアの獅子 次のパラグラフに移ります。 地球儀を取り巻いている黄道帯の中で、獅子と処女の二宮だけが、他の宮以上に堂々と、あるいは…

ヴィーコ『新しい学』覚書(5)

目次 (承前)著作の観念 ヴィーコの「国家神学」 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)著作の観念 ヴィーコの「国家神学」 続きを読んでみましょう。 しかし、この部分にたいしても神は摂理を立てて〔先を見通して〕、人間にかんすることどもをつぎのよ…

ヴィーコ『新しい学』覚書(4)

目次 (承前)著作の観念 神を観照する仕方について 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)著作の観念 神を観照する仕方について ヴィーコは続けて「神」について言及しています。 すなわち、神こそは自然を自由かつ絶対的に支配している知性であるという…

スピノザ『エチカ』覚書(10)

目次 (承前)第一部 神について 自然と実体 「定義三および公理六」? 各国語版『エチカ』の比較対照 フランス語版『エチカ』(1842年) 英語版『エチカ』(1891年) オランダ語版『エチカ』(1895年) オランダ語版『エチカ』(1677年) 文献 sakiya1989.h…

スピノザ『エチカ』覚書(9)

目次 (承前)第一部 神について 物を区別するもの 知性の外部は存在するのか 「物」と「実体」の関係 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)第一部 神について 物を区別するもの 前回の定理三を考察した際に、「物」を「実体」と同一視してもよいかとい…

スピノザ『エチカ』覚書(8)

目次 (承前)第一部 神について 「物」と「実体」 Q.E.D. 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)第一部 神について 「物」と「実体」 定理三では共通点と因果の関係について述べられている。 定理三 相互に共通点を有しない物は、その一が他の原因たるこ…

情愛・努力・死——『鬼滅の刃』の三原則

目次 『鬼滅の刃』の三原則 情愛 努力 死 『鬼滅の刃』の三原則 『鬼滅の刃(きめつのやいば)』(吾峠呼世晴(ごとうげこよはる))のアニメの続きが知りたくて、コミックス7巻以降をKindleで買って読んでみた。 もし「子供に『鬼滅の刃』のアニメの続きを…

スピノザ『エチカ』覚書(7)

目次 (承前)第一部 神について 異なった属性を有する二つの実体 二つの実体を知覚する知性 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)第一部 神について 異なった属性を有する二つの実体 定理二では「異なった属性を有する二つの実体」について述べられてい…

スピノザ『エチカ』覚書(6)

目次 (承前)第一部 神について 定理 アプリオリな「実体」 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)第一部 神について 定理 さて、以上の「定義」と「公理」を踏まえた上で、「定理」が述べられる。第一部の「定理」は全部で三十六つ出てくる。 アプリオ…

スピノザ『エチカ』覚書(5)

目次 (承前)第一部 神について 公理 存在様式の区別 概念規定 因果 因果と認識 共通の認識と概念 真の観念 〈非 - 存在〉概念 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)第一部 神について 公理 続いてスピノザは「公理」について述べている。 「公理」とは…

ルソー『社会契約論』覚書(3)

目次 第一編 文献 sakiya1989.hatenablog.com 第一編 『社会契約論』は四つの編(livre)から成り立っている。 目次によれば、第一編の内容は「ここでは、いかにして人間が自然状態から社会状態に移るか、また社会契約の本質的条件はいかなるものであるか、…

スピノザ『エチカ』覚書(4)

目次 (承前)第一部 神について 「類」と有限性・限定性 自己充足せる「実体」 「属性」と構成物 「様態」と他なるあり方 神と無限性 自律と他律 永遠=存在 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)第一部 神について 他の定義についてもざっと目を通して…

スピノザ『エチカ』覚書(3)

目次 (承前)第一部 神について 抹消された主体、「私」という主語 「自己原因」の解釈と「神の存在証明」 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)第一部 神について 「定義」の内容についてもう少し詳しく検討を加えてみたい。 抹消された主体、「私」と…