贈与
さまざまなゲルマン語系の言語で、ギフト(gift)という一つの単語が「贈り物」という意味と「毒」という意味と、二つの意味を分岐してもつようになった。この二つの意味は非常に隔絶しているように見えるため、どのようにして一方の意味から他方の意味へと…
マルセル・モース『贈与論 他二篇』(森山工訳、岩波書店、2014年) 純粋な「贈与」と不純な「贈与」 私の仕事は「販売」なのだが、「販売 sales」と「贈与 don(仏), gift(英)」とのあいだには、少なからぬ隔たりがある。企業は「ノベルティ(販促品)」と称…
岸政彦/梶谷懐編著『所有とは何か:ヒト・社会・資本主義の根源』(中央公論新社、2023年) 読書前ノート(31)で坂上孝『プルードンの社会革命論』を取り上げた際に「所有」について現代的に再考する必要があるのではないかと述べたが、まさしくそれを行…