まだ先行研究で消耗してるの?

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哲学史・思想史における〈男性中心主義〉の問題

目次

はじめに

 今回は「哲学史・思想史における〈男性中心主義〉の問題」というタイトルで書きたいと思います。

 きっかけとなったのは、さとる@P4Radio@P4Radiosatoru)さんの次のツイートをみたことでした。

このツイートを受けて、「自分のブログの訪問者の男女比はどうなっているのだろうか」と思いました。そこでGoogle Analyticsを使って調べてみることにしました。

ブログ訪問ユーザーの男女比

時系列(縦棒グラフ)

 Google Analyticsのデータをもとにしてスプレッドシートで整理し、時系列に当ブログの訪問ユーザーの男女比を示したものが次の縦棒グラフです。

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以下では個別の数字を見ていきたいと思います。

2020年5月(円グラフ)

 2020年5月19日時点でブログの5月の訪問ユーザーの男女比は3:1でした。

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ただ今月の数字だけでは、まだ確実な数字とは言えません。他の月はどうなっているでしょうか。

2020年1月(円グラフ)

 下のグラフはブログの2020年1月の訪問ユーザーの男女比を示しています。この月の男女比は2:1でした。

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いまのところ今年の中ではこの1月が最も男性に対する女性の割合が大きくなっていました。

2018年3月(円グラフ)

 男女比は月次で多少変動があります。より以前の男女比はどうなっていたのでしょうか。以下のグラフは2018年3月のブログの訪問ユーザーの男女比を示したものです。男女比はおよそ2:1となっています。

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ジェンダーバイアスによる〈思考の死角〉

 以上のデータからわかることは何でしょうか。それは私のブログの訪問ユーザーの大半が男性だということです。もちろん実際に読まれているかどうかは別の話です。あくまで私のブログにたどり着いたユーザーの属性の大半が男性だということです。そして男女比はおよそ3:1でした。

 このデータは、私にとって一つの発見でした。そもそもブログを書いているときに訪問ユーザーの男女比を気にしたことはありませんでした。常にGoogle Analyticsでデータは収集していますが、たまにユーザー数とアクセス地域を確認するぐらいで、ほとんど分析らしい分析は行っていませんでした。

 実際、訪問ユーザーの男女比が3:1だったからといって、これだけで何かを推論するにはまだまだ材料が乏しいところです。他の同系列のサイトと比べた場合に、どのような違いがあるのかというところも比較しないとなんとも言えません。このデータが他の指標とどのように相関関係があるのかないのかも現時点ではわかりません。

 とはいえ、自分にはこの数字が、自分の書いたものや思考が、無自覚のうちに単なる男性性を主張しているにすぎないという事実を、私に突きつけているように感じました。

 もちろん私は男性として生まれ、男性として生活しています。なので、自分自身の思考様式が男性的で、男性中心主義的なところがあることは必然的であると思います。ただ、そのことについてまだ十分に自覚的ではありませんでした。今回この数字を受けて、自分の書いたものにはジェンダーバイアスによる〈思考の死角〉があるのかもしれないということを初めて痛感しました。

哲学史・思想史における〈男性中心主義〉の問題

 振り返ってみれば、哲学史・思想史において取り上げられている哲学者や思想家はほとんど男性で占められていることは事実です。このことはつまり哲学史・思想史における〈男性中心主義〉という問題を含んでいます。〈男性中心主義〉によって展開されてきた哲学史や思想史を私のような男性が男性の眼差しに即して研究することは、ともすれば無自覚のうちに〈男性中心主義〉を強化することにも繋がりかねない危険性を孕んでいます。この問題にわたしたちはどのように立ち向かえば良いのでしょうか。

女性の手掛けた作品のうちにその哲学を学ぶこと

 解決の糸口は、女性の書いたものをよく読むことにあるかもしれません。最近『週刊少年ジャンプ』で最終回を迎えた『鬼滅の刃』の作者である吾峠呼世晴さんが女性であったことが明らかとなり、話題になっています。

 『鬼滅の刃』については以前書きましたが、その際に作者の性別について私は特に気にしていませんでした。ただ『週刊少年ジャンプ』の他の作品とは明らかにその毛色、その特徴が異なっていることはわかりました。

 とはいえ、少年誌で連載している作者の名前がさほど女性っぽくないので男性だと一般的に認識されていたというのは、最もポピュラーなジェンダー現象だと思います。作者の自画像がワニだったことも一因かもしれません。「白衣を着た医者」を男性と思い込んだり、「決済者は主人(男性)」と思い込むぐらい、無自覚のうちにジェンダーバイアスは常識の中に埋め込まれています。こうしたことを一つ一つ認識していくことも当然重要です。が、それだけでなく、女性が手掛けたポピュラーな作品のうちにその哲学を学んでいく姿勢も必要なのではないかと私は思いました。