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はじめに——なぜそんなに本を買うのか
今回は「人文系研究における4つの研究フロー」というタイトルで書きたいと思います。
僕はTwitterに買った本の画像を載せているのですが、端から見たら「そんなに買ってちゃんと本を読んでいるのか?」と訝しく思う人もいるかもしれません。別に買った本を並べて見せびらかしているわけではなく、買った本を記録することが、一人で在野研究する上で進捗を確認するのに役立つから行っているだけなのです。仕事をしながら研究していると脳のメモリーが常にリセットされてしまうので、過去に何の本を買ったのか正直分からなくなることがあるのです。どの本を買ったのか忘れてしまうのは、その本の存在を認知していながらも買っていなかった場合や、過去に図書館で借りて読んだのか買って読んだのか、はたまた(上)だけ買って(下)を買ってなかったのか(逆もまた然り)等々の理由からです。Twitterに買った本を記録しておけば、外出先でも自分のアカウントの履歴を検索するだけで自分が買った本がわかります。忙しいので当然ですが、買った本を全ページを読んでいるわけありません。研究するにあたって、買った本を全ページ読む必要はなく、必要な時に参照できるよう手元に置いておく必要があるから買っておくわけです。
というわけで、以下に人文系研究における研究フローを示しているので、本を買うという行為が、研究上「文献を集める」フローに該当することを確認してください。
人文系研究における4つのフロー
自分自身の人文系研究における研究フローを振り返ってみると、それは以下の4つに分けられると思います。
- 研究計画を立てるフロー
- 文献を集めるフロー
- 文献を読み、分析するフロー
- 論文を書き、推敲するフロー
以下で各研究フローについて見ていきます。
1. 研究計画を立てるフロー
何を研究するかを決めるフローです。内容がわかっていなくても良いので、目次や章立てを決められると良いです。
2. 文献を集めるフロー
これは要するに研究に必要な素材・道具・データを集めるフローのことです。一次文献、二次文献を集めます。
Twitterに買った本の画像を載せているのは、このフローの活動を記録するためです。
3. 文献を読み、分析するフロー
まず読むのに一番優先的にじっくり取り掛かる必要があるのは一次資料、一次文献です。読みながら自分なりに分析することが大事です。
ただ、ずっと同じ文献を扱っていると、飽きてきてしまいますので、息抜きのように二次文献を吸収していくのが良いのではないかと思います。
4. 論文を書き、推敲するフロー
論文を書くことは、研究上、必要不可欠のフローです。
論文は粗削りのものを書いては推敲し、繰り返し加筆修正を施すことで形になっていきます。
ただし僕は論文を書いていないので、代わりにこのブログやnotoに書いています。
おわりに——身体の状態に合った研究フローを進める
上で見たように、人文系研究には、1. 研究計画を立てる、2. 文献を集める、3. 文献を読み、分析する、4. 論文を書き、推敲するという4つの研究フローがあることを見てきました。これらのフローは研究の順番を表しているのではなく、実際に行う際はいずれかのフローを行ったり来たりするような入り乱れたものとなるはずです。
これら4つの研究フローを同時に行うことは非常に難しいと言えます。なぜなら、これらのフローを効率よく進めていくためには、それぞれのフローにあわせて脳内のモードを切り替えていく必要があるからです。しかし、実際には身体がいずれかのモードに自然と入っている状態であり、自分の意志でモードを切り替えるというよりはむしろその都度の身体の状態に合ったフローを進めていく方がスムーズだと思われます。