今回は防水・防塵についてまとめます。
電子機器にはIPという防水・防塵の等級が示されています。IP □□などと表記され、IP [防塵等級] [防水等級]の順に表記されています。
例えば、iPhone7から最新のiPhone8やiPhone Xの防水/防塵性能は、IP67です。つまり、防塵性能は最高の6等級である「耐塵型」であり、防水性能は二番目の水準である「防浸型」であることがわかります。
6. iPhone 7、iPhone 7 Plus、iPhone 8、iPhone 8 Plus、iPhone Xは防沫性能、耐水性能、防塵性能を備えており、実験室の管理された条件下でのテストにより、IEC規格60529にもとづくIP67等級に適合しています。防沫性能、耐水性能、防塵性能は永続的に維持されるものではなく、通常の使用によって耐性が低下する可能性があります。iPhoneが濡れている場合は充電しないでください。クリーニングと乾燥の方法についてはユーザガイドをご覧ください。液体による損傷は保証の対象になりません。
(1)防水等級
水の侵入に対する保護の程度を示す防水等級には0〜8までの等級があります。
保護等級 内容 0級 特に保護がされていない 1級 鉛直から落ちてくる水滴による有害な影響がない(防滴I形) 2級 鉛直から15度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない(防滴II形) 3級 鉛直から60度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない(防雨形) 4級 あらゆる方向からの飛まつによる有害な影響がない(防まつ形) 5級 あらゆる方向からの噴流水による有害な影響がない(防噴流形) 6級 あらゆる方向からの強い噴流水による有害な影響がない(耐水形) 7級 一時的に一定水圧の条件に水没しても内部に浸水することがない(防浸形) 8級 継続的に水没しても内部に浸水することがない(水中形)
(2)防塵等級
人体・固形物体に対する保護の程度を示す防塵等級には0〜6までの等級があります。
保護等級 内容 0級 特に保護がされていない 1級 直径50mm以上の固形物が中に入らない(握りこぶし程度を想定) 2級 直径12.5mm以上の固形物が中に入らない(指程度を想定) 3級 直径2.5mm以上のワイヤーや固形物が中に入らない 4級 直径1mm以上のワイヤーや固形物が中に入らない 5級 有害な影響が発生するほどの粉塵が中に入らない(防塵形) 6級 粉塵が中に入らない(耐塵形)
さて、防水・防塵等級をそれぞれWikipediaから引用しましたが、よく見るこういう表の内容以外に、実は等級を決めるテスト方法がありまして、むしろテスト方法の方が実情を示していると言えます。テスト方法は以下のページに記載があります。
「IP規格・防水保護構造および保護等級(PDF)」(http://www.avccorp-jpn.co.jp/technicalguide/pdf/IP_2014.pdf)
重要なことは、防水・防塵対応といっても、その製品がどの等級に該当する品質なのかを確かめることです。