まだ先行研究で消耗してるの?

真面目に読むな。論理的に読むな。現実的なものは理性的であるだけでなく、実践的でもある。

【仮説】命題「自分が買うのを手控えるようなタイミングこそが、実は買いのタイミングである」は本当か?

前回のブログ記事「僕がbitflyerをオススメする理由〜「bitFlyer Lightning」と「お取引レポート」を利用する〜」の最後で、私は「自分が買うのを手控えるようなタイミングこそが、実は買いのタイミングなのです」と書きました。

sakiya1989.hatenablog.com

しかし、それからしばらく経って、「自分が買うのを手控えるようなタイミングこそが、実は買いのタイミング」という命題は本当か?と自分で何度か反芻しました。自分で書いておいてアレですが、この命題は自然と出てきた文章なので、再度吟味する必要があります。

そこで、この命題について、もう少し掘り下げて解説したいと思います。

 

命題1.1「自分が買うのを手控えるようなタイミングこそが、実は買いのタイミングである。

 

ここでさしあたり、三つの問いを提起したいと思います。

第一に、「自分が買うのを手控えるようなタイミング」とはどういうタイミングか。

第二に、「実は買いのタイミングである」というのは、どの時点で判明するのか。

第三に、上の命題の「買い(Buy)」を「売り(Sell)」と交換しても、この命題は成り立つのではないか。

 

第一の問いについて

「自分が買うのを手控えるようなタイミング」には二つあります。一つは、あまりにも価格が「高杉」て買えないパターン(これから価格が下がるのではないかと懸念してしまうパターン)であり、もう一つは、価格変動が無さすぎて(上がりもしなければ下がりもしないと予測されるため)興味を持てずに買いを留保するパターンです。

ちなみに、ここで主語が「人々」ではなく「自分」であることについては、今度また別の記事で書きたいと思います。

 

第二の問いについて

「実は買いのタイミングである」というのは、常に事後的(アポステリオリ、a posteriori)にしか判明しません。つまり「(予期せず)上がったーッ!あの時買っておけば良かったッ!!」と思った時に判明します。

 

第三の問いについて

命題の「買い」と「売り」を入れ替えると、下記の命題になります。

命題1.2「自分が売るのを手控えるようなタイミングこそが、実は売りのタイミングである。

ここから第二の命題が導かれました。

命題1.1と命題1.2は基本的には時系列になっています(買い→売り)。

もっとも、ここでは空売りは一旦考慮していませんが、空売りも考慮に入れるならば、命題1.1と命題1.2の順序は逆になっても構わないと言えるでしょう。

 

(多分続く)

 

ウォーレン・バフェットが師と仰ぐベンジャミン・グレアムの本です。そのうち読んでみようと思います。