まだ先行研究で消耗してるの?

全然ロジカルじゃない(!)書きたいことをひたすら書くブログです。ノンロジカルエッセイ。

研究ノート

スピノザ『エチカ』覚書(6)

目次 (承前)第一部 神について 定理 アプリオリな「実体」 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)第一部 神について 定理 さて、以上の「定義」と「公理」を踏まえた上で、「定理」が述べられる。第一部の「定理」は全部で三十六つ出てくる。 アプリオ…

スピノザ『エチカ』覚書(5)

目次 (承前)第一部 神について 公理 存在様式の区別 概念規定 因果 因果と認識 共通の認識と概念 真の観念 〈非 - 存在〉概念 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)第一部 神について 公理 続いてスピノザは「公理」について述べている。 「公理」とは…

ルソー『社会契約論』覚書(3)

目次 第一編 文献 sakiya1989.hatenablog.com 第一編 『社会契約論』は四つの編(livre)から成り立っている。 目次によれば、第一編の内容は「ここでは、いかにして人間が自然状態から社会状態に移るか、また社会契約の本質的条件はいかなるものであるか、…

スピノザ『エチカ』覚書(4)

目次 (承前)第一部 神について 「類」と有限性・限定性 自己充足せる「実体」 「属性」と構成物 「様態」と他なるあり方 神と無限性 自律と他律 永遠=存在 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)第一部 神について 他の定義についてもざっと目を通して…

スピノザ『エチカ』覚書(3)

目次 (承前)第一部 神について 抹消された主体、「私」という主語 「自己原因」の解釈と「神の存在証明」 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)第一部 神について 「定義」の内容についてもう少し詳しく検討を加えてみたい。 抹消された主体、「私」と…

スピノザ『エチカ』覚書(2)

目次 第一部 神について 定義 隔字体のない原文 「定義」における「幾何学的秩序」 知解可能なものとしての「神」 文献 sakiya1989.hatenablog.com 第一部 神について スピノザ『エチカ』の第一部は「神について」である。どうして「神について」の論証から…

スピノザ『エチカ』覚書(1)

目次 はじめに スピノザの『エチカ』 「幾何学的秩序に従って論証された」 スピノザ以前のユークリッド幾何学の哲学者への影響——ホッブズの場合 スピノザと幾何学的秩序 幾何学の発展——ユークリッド幾何学から非ユークリッド幾何学へ 本書の部門構成 文献 は…

サイード『オリエンタリズム』覚書(4)

目次 (承前)序説(二) 〈オリエント〉に関する三つの留保(その一) 〈オリエント〉についての諸観念の星座的付置 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)序説(二) 〈オリエント〉に関する三つの留保(その一) サイードは〈オリエント〉を理解するに…

ヴィーコ『新しい学』覚書(3)

目次 (承前)著作の観念 哲学者たちと形而上学の位置付けの違い 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)著作の観念 哲学者たちと形而上学の位置付けの違い 次のヴィーコの文章も長くて解りにくいのですが、読んでみましょう。 この摂理の顔を介して、形而…

ルソー『社会契約論』覚書(2)

目次 はしがき 文献 sakiya1989.hatenablog.com はしがき ルソーは『社会契約論』のはじめに、次のような「まえがき(アヴェルティスマン)」を付けています。 この小論は、わたしが、かつて自分の力をはかることなしに、くわだて、ずっと前に投げ出してしま…

ルソー『社会契約論』覚書(1)

目次 はじめに 『社会契約論』異版について ドイツで印刷された海賊版 女神像の初版 八つ折り版の初版 正義の女神ユスティーティア ジュネーヴの市民 ウェルギリウス『アエネーイス』 文献 はじめに 本稿では、ルソー『社会契約論』(桑原武夫・前川貞次郎訳…

サイード『オリエンタリズム』覚書(3)

目次 序説(二) 「オリエント」とヴィーコの「原理」 文献 sakiya1989.hatenablog.com 序説(二) 「オリエント」とヴィーコの「原理」 サイードはヴィーコの「原理」を「オリエント」の解明へと応用する。 I have begun with the assumption that the Orie…

ヴィーコ『新しい学』覚書(2)

目次 (承前)著作の観念 形而上学という名辞の意味 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)著作の観念 形而上学という名辞の意味 ヴィーコは続けて次のように扉頁の絵を説明します。 地球儀、すなわち、自然の世界の上に立っている、頭に翼を生やした女性…

サイード『オリエンタリズム』覚書(2)

目次 (承前)序説(一) 〈オリエンタリズム〉の第三の意味:「オリエントを支配し再構成し、威圧するための西洋の様式」としての〈オリエンタリズム〉 フーコーの「言説」概念の援用 文献 sakiya1989.hatenablog.com (承前)序説(一) 〈オリエンタリズ…

ヴィーコ『新しい学』覚書(1)

目次 はじめに 著作の観念 扉頁の前に置かれている絵の説明 テーバイのケベス :口絵と記憶術 文献 はじめに この連載ではジャンバッティスタ・ヴィーコ『新しい学』(上村忠男訳、中公文庫)を読んでいきたいと思います。この邦訳は『新しい学』の第三版(1…

サイード『オリエンタリズム』覚書(1)

目次 はじめに 序説(一) "European Western" は「西洋人」か 〈オリエンタリズム〉の第一の意味:「学術的(アカデミック)」なものとしての〈オリエンタリズム〉 〈オリエンタリズム〉の第二の意味:「存在論的・認識論的区別にもとづく思考様式」として…

ルソー『言語起源論』覚書(7・完)

目次 第十九章 どのようにして音楽は退廃したか 第二十章 言語と政体の関係 文献 sakiya1989.hatenablog.com 第十九章 どのようにして音楽は退廃したか もともと起源を同一にしていた音楽と言語とは、いつからか分離し、区別されるようになった。それはいか…

ルソー『言語起源論』覚書(6)

目次 第十六章 色と音の間の誤った類似性 第十七章 みずからの芸術にとって有害な音楽家たちの誤り 第十八章 ギリシャ人たちの音楽体系はわれわれのものとは無関係であったこと 文献 sakiya1989.hatenablog.com 第十六章 色と音の間の誤った類似性 この章で…

ラモー『和声論』覚書(1)

目次 はじめに 序文 第1章 音楽と音について 文献 はじめに 本稿ではラモーの『和声論』を取り上げる。ルソーは『言語起源論』でラモーの『和声論』を批判しているが、そのルソーは若い時にラモーの『和声論』をよく読み学んだという。 今日買った本、J.-Ph…

ルソー『言語起源論』覚書(5)

目次 第十三章 旋律について 第十四章 和声について 第十五章 われわれの最も強烈な感覚はしばしば精神的な印象によって作用するということ 文献 sakiya1989.hatenablog.com 第十三章 旋律について 私たちは絵画や音楽を鑑賞して感動することがあるが、その…

ルソー『言語起源論』覚書(4)

目次 第十章 北方の諸言語の形成——不快で力強い声 第十一章 この差異についての考察——オリエントの言語の「抑揚」 第十二章 音楽の起源——言語・詩・音楽 文献 sakiya1989.hatenablog.com 第十章 北方の諸言語の形成——不快で力強い声 ルソーによれば、南方(…

ルソー『言語起源論』覚書(3)

目次 第七章 近代の韻律法について 第八章 諸言語の起源における一般的および地域的差異 第九章 南方の諸言語の形成 文献 sakiya1989.hatenablog.com 第七章 近代の韻律法について かつての非文字社会の言語には「抑揚」があったが、文字表記と文法を備えた…

ルソー『言語起源論』覚書(2)

目次 第四章 最初の言語の特徴的性質、およびその言語がこうむったはずの変化について 第五章 文字表記について 第六章 ホメロスが文字を書けた可能性が高いかどうか 文献 sakiya1989.hatenablog.com 第四章 最初の言語の特徴的性質、およびその言語がこうむ…

ルソー『言語起源論』覚書(1)

目次 はじめに 第一章 われわれの考えを伝えるためのさまざまな方法について 第二章 ことばの最初の発明は欲求に由来するのではなく、情念に由来するということ 第三章 最初の言語は比喩的なものだったにちがいないということ 文献 はじめに 『音楽思想史』…