まだ先行研究で消耗してるの?

全然ロジカルじゃない(!)書きたいことをひたすら書くブログです。ノンロジカルエッセイ。

ベンヤミンの遺稿「歴史の概念について」(2)

目次 はじめに テーゼIの解釈──二者択一の解釈枠組みと解釈のゆらぎ 「トルコ人」と「せむしの侏儒」 トルコ人 せむしの侏儒 おわりに 文献 以下の文章は、この記事の続きです。 sakiya1989.hatenablog.com はじめに 前々回に引き続き、ベンヤミン「歴史の概…

ベンヤミンのいわゆる『複製技術時代の芸術作品』

目次 はじめに 今『複製技術時代の芸術作品』を読む意義 文献 はじめに 前回に引き続き、今回もヴァルター・ベンヤミンについて取り上げたいと思います。私は少し前まではベンヤミンという思想家をさほど重要視していませんでしたが、ベンヤミンについて調べ…

ベンヤミンの遺稿「歴史の概念について」

目次 はじめに ベンヤミンの遺稿「歴史の概念について」 テーゼV──「過去の真の像」の儚さ ベンヤミンにおける一回性、個別性、瞬間性へのこだわり 文献 はじめに 最近、私はベンヤミンの著作や関連書籍に取り組んでいます。きっかけはInstagramで写真を始め…

Instagram(2)──調理としてのフィルター

これまでここ数年にわたって文字における表現を探究してきましたが、Google Pixel 3 XLの新しいカメラを手に入れてからは写真における表現も面白くなってきました。 www.instagram.com www.instagram.com www.instagram.com www.instagram.com www.instagram…

Instagram──スクエアのうちに表現されし美学

Instagramをはじめました。 今までInstagramのアプリさえ触ったことがなかったのですが、今月自分のスマホをGoogle Pixel 3 XLに変えたことがきっかけで、新しい機種の写真性能を試してみたくなったので、撮影した写真をInstagramで公開する事にしました。 w…

【音楽】よく聴く好きな曲【相川七瀬・茅原実里・MANISH】

特に書くことがありませんので、今回は僕の好きな曲を紹介します。 相川七瀬「UNLIMITED」 youtu.be TVアニメ『SAMURAI 7』の主題歌です。上のサムネは関係なし。 茅原実里「境界の彼方」 youtu.be TVアニメ『境界の彼方』(2013年)の主題歌だそうです。見…

松岡正剛『情報生命』(角川ソフィア文庫、2018年)

松岡正剛『情報生命』(角川ソフィア文庫、2018年)を買って読みました。 松岡正剛の千夜千冊という有名なサイトがありますが、そこから加筆修正して文庫にしたものが本書だそうです。 内容がネットで読めるとはいえ、なんだかんだ言って紙に印刷された書籍…

Google+の閉鎖とユーザーの情報流出について

先日、Google+の閉鎖がアナウンスされた。サービスは2019年8月をもって終了予定だそうだ。 jp.techcrunch.com ちょうど「Google+つまんないな」と思っていたタイミングだったので、Google+閉鎖のニュースを見たとき、「無くなるのか、最近使いづらいし良いタ…

検索と参照──L'Encyclopédie・Cyclopædia・Wikipedia

目次 逸見龍生/小関武史 編『百科全書の時空:典拠・生成・転移』(法政大学出版局、2018年) チェンバーズ『サイクロピーディア』とWikipedia:レファレンスとハイパーリンク Googleレンズ ディドロ&ダランベール『百科全書』とWikipedia:執筆者の多様性…

熊野純彦『本居宣長』(作品社、2018年)

熊野先生の『本居宣長』を買いました。 すでに本屋で見かけたことがあると思いますが、とにかくデカイです。約900頁あります。箱の中身はこんな感じです。 (…お分りいただけただろうか?薄っすらと「本居宣長」の文字が入っていることに…。) そして値段は…

健康診断結果を分析する

目次 健康診断結果 判定の良い項目 判定の不良な項目 小括 健康診断結果 本日、健康診断結果が届きました。 健康診断の結果が届いて戦慄している — 荒川幸也 Sakiya ARAKAWA (@hegelschen) 2018年9月3日 毎回同じクリニックで基本健診を受けていることもあっ…

ヴィーコの文献を読むなど

今日はヴィーコの文献を読みました。さらっとだけど。 ↓これ読んでびっくりしたのは、ヴィーコ『新しい学』からの引用が、イタリア語原著じゃなくてドイツ語訳版を参照していたこと。山田貞三 [1986]「G.ヴィーコの『新しい学』」https://t.co/9Y3U3yoiqD — …

外国株式とロボアドバイザー(ウェルスナビ)の近況(その2)

目次 米国株+中国株 ロボアドバイザー(ウェルスナビ) 小括 今年の3月に、私のポートフォリオ、とりわけ米国株とロボアドバイザー(ウェルスナビ)の状況をお伝えしてから約半年が経ちました。この度、近況を報告します。 sakiya1989.hatenablog.com 米国…

ヘーゲル『世界史の哲学』講義録における文献学的・解釈学的問題

今回は、ヘーゲル『世界史の哲学』講義録における文献学的・解釈学的問題というテーマで書きたいと思います。 目次 はじめに 底本は最新の資料ではない?──文献学的問題 『世界史の哲学』講義録における解釈学的問題 結語 参考文献 はじめに 先日、ヘーゲル…

ヴィーコの「共通感覚(常識)」論

今回はヴィーコの「共通感覚(常識)」論というテーマで書きたいと思います。 目次 はじめに ヴィーコの「共通感覚(常識)」 文献 はじめに ヴィーコは早熟な独学者として知られており、彼の死後、様々な歴史家に影響を与えたと言われています。 さて、表題…

ヘーゲルの「倫理」について

今回はヘーゲルの「倫理」について書きたいと思います。 目次 はじめに ヘーゲルの「倫理」 文献 はじめに 前回の記事で毎日更新する意志を提示しましたが、実際に毎日書こうとすると、体力は持たないし書く内容も頭に浮かばないということで、結構キツイも…

不満について

今回は、不満について書きたいと思います。 目次 はじめに 不満と欲求 不満の必然性 不満の不可逆性 はじめに 最近あるサイトで、内容が薄くなってもブログは毎日更新した方がいいという趣旨の内容を読んだので、しばらく毎日更新してみようと思います。 と…

いわゆる「自由意志」論(1)

目次 はじめに いわゆる「自由意志」論 文献 はじめに 今回はいわゆる「自由意志」論について書きたいと思います。前回の記事でヘーゲルの意志論についてちょろっと書きましたが、「自由意志」の概念史についてもう少し遡ってみようと思います。 ちなみに余…

カーネマンとヘーゲルの意志・思考論

目次 はじめに カーネマンの意志・思考論の2類型(システム1・システム2) ヘーゲルの意志・思考論の3類型(自然意志・選択意志・自由意志) カーネマンとヘーゲルの意志・思考論の違い 文献 はじめに 今回は、ダニエル・カーネマンとヘーゲルの意志・思…

ヘーゲル体系における完全性?

目次 はじめに ヘーゲル体系における完全性? 文献 はじめに 今月初めてのブログ更新です。最近ブログの更新が滞っていたのは、ヘーゲルのテクストと真面目に格闘していたからです。真面目に格闘していたと言っても、正直頭が疲れるだけで全然前に進んでいな…

ヘーゲル『精神の現象学』「序言」における《哲学》と《科学》

目次 はじめに 「哲学が科学に高まる」とはどういうことなのか 「序言(Vorrede)」は哲学的著作にとって余計なものなのか 文献 はじめに 今回は、ヘーゲルにおける《哲学》と《科学》について書きたいと思います。 前々回、私は「ホッブズの「哲学=科学」…

イェーリングの「権利感情」論

目次 イェーリング『権利のための闘争』 「権利感情」と「力」 文献 今回はイェーリングの「権利感情」論について書きたいと思います。 イェーリング『権利のための闘争』 イェーリング(Rudolph von Ihering, 1818-1892)の代表作に『権利のための闘争』(D…

ホッブズの「哲学=科学」論

目次 はじめに 「文系」→「哲学」、「理系」→「科学」 ホッブズの「哲学=科学」論 「科学」 「哲学」 結語 文献 はじめに 先日TwitterのTLにより、隠岐さや香先生が新書を出版されるということを知りました。『文系と理系はなぜ分かれたのか』(星海社新書…

アマゾンについての新刊3冊

昨日、アマゾンについての新刊を買いました。 目次 佐藤将之『アマゾンのすごいルール』(宝島社) 鈴木康弘『アマゾンエフェクト!』(プレジデント社) GAFAリサーチ・ジャパン『アマゾンがわかる』(ソシム) まとめ 文献 佐藤将之『アマゾンのすごいルー…

ヘーゲル『法の哲学』における「正義」の用例集

今回は、ヘーゲル『法の哲学』における「正義(Gerechtigkeit)」の用例を以下に示します。これは「抜粋ノート」に過ぎず、本来であればコメントしてしかるべきなのは承知しております。が、このように用例集を作るだけでも、ヘーゲルが「正義」という語をど…

ヘーゲルの「正義」論

目次 「正義」と「平等」 iusの分離としての「権利(Recht)」と「正義(Gerechtigkeit)」 文献 今回は、ヘーゲル『法の哲学』におけるヘーゲルの正義論について書きたいと思います。 sakiya1989.hatenablog.com 「正義」と「平等」 ヘーゲルの『法の哲学』…

家庭用POSシステムについて ーEC市場・潜在的在庫・レコメンド機能問題への一寄与ー

Twitterで「家庭用POSシステム」なるものについて呟いたので、以下にまとめておきます。 目次 Amazonのレコメンド機能 家庭用POSシステム 潜在的在庫 Amazonのレコメンド機能 コトの発端はAmazonからのおすすめメールでした。 Amazonがすでに自分が持ってい…

ホッブズの権利論 ─自然権と自由─

目次 承前 ホッブズの「自然権」 「自然権」と「自由」 文献 承前 今回はホッブズの権利論*1について書きたいと思います。 この記事は以下の記事の続きです。 sakiya1989.hatenablog.com 「権利」はオランダ語のregtや英語のrightの翻訳語として用いられるよ…

田上 孝一[編著]『権利の哲学入門』(社会評論社、2017年)

昨年出版された田上 孝一[編著]『権利の哲学入門』(社会評論社、2017年)には、自分も執筆者の一人として参加した。この本は二部構成であり、第一部は「権利の思想史」、第二部は「現代の権利論」となっている。 第一部「権利の思想史」では、アリストテ…

「権利」という翻訳語

今回は「権利」という翻訳語について書きたいと思います。 目次 「権利」の「利」 翻訳語としての「権利」以前/以後 「権利」の「権」 文献 「権利」の「利」 一昨年、私は「ヘーゲルの権利論」(荒川 [2017])について執筆していました。その際に「権利」…